サンコバ点眼液(シアノコバラミン)の効果と副作用

サンコバ点眼液(一般名:シアノコバラミン)は1967年から発売されている古いお薬です。

「調節機能改善薬」という種類に属し、目のピント調節に関わる毛様体筋などに作用することで疲れ目や眼精疲労などを改善に役立ちます。古いお薬ですが、安全性が高く大きな副作用もないため、現在でも用いられるお薬です。

サンコバ点眼液はどのような特徴のあるお薬で、どのような患者さんは使うお薬なのでしょうか。

サンコバ点眼液の効能や特徴を紹介していきたいと思います。

スポンサーリンク

1.サンコバ点眼液の特徴

まずはサンコバ点眼液の特徴を紹介します。

サンコバ点眼液は、目のピント調節を改善させる事で、眼精疲労や疲れ目に効果があります。

その作用は穏やかで、「目薬をさせば、すぐに目の疲れが取れる!」というものではありません。「気休め程度」と評価する医師もいるくらいで、その効果は弱く、穏やかに効くお薬というイメージです。

しかしその分、副作用もほとんどありません。

サンコバ点眼液は赤っぽい色をしていますが、これはサンコバの主成分であるビタミンB12の色になります。たまに「赤いから目に入れていいのか心配になる」という方がいますが、これはビタミンの色で着色料ではありませんので心配はいりません。

以上からサンコバ点眼液の特徴として次のような点が挙げられます。

【サンコバ点眼液の特徴】

・目のピント調節を改善させる事で眼精疲労や疲れ目に効果がある
・効果は弱く、穏やかな効き
・副作用はほとんどない

2.サンコバ点眼液はどんな疾患に用いるのか

サンコバ点眼液はどのような疾患に用いられるのでしょうか。添付文書には、次のように記載されています(2015年7月現在)。

【効能又は効果】

調節性眼精疲労における微動調節の改善

難しい用語で書かれていますが、カンタンに言えば「疲れ目」「眼精疲労」を改善させる目的で投与する、と考えて問題ありません。

眼精疲労というのは、目を酷使する事によって、目のレンズ(水晶体)の厚さを調節する毛様体筋という筋肉が疲労してしまう事で生じます。

毛様体筋が疲労してしまうと、筋肉の収縮-弛緩といった微調節が行いにくくなるため、レンズの厚さを適正に調節できなくなります。そうなるとかすみ目や眼痛、頭痛などのが生じ、これを眼精疲労と呼びます。

眼精疲労は特に近くのものを見続けると起こりやすくなります。近くのものを見るときはレンズである水晶体を厚くしないといけません。その時毛様体筋は収縮します。近くのものを見続けるという事は毛様体筋を収縮させ続けることになるため、毛様体筋が疲弊しやすくなってしまうのです。

ちなみに老眼になると近くのものが見えにくくなるのも、毛様体筋の筋力が弱って、収縮が十分にできなくなるためです。

最近ではパソコンやスマートフォンなどを長時間見続けることで眼精疲労となってしまう方が多くなっています。

サンコバ点眼液は、このような眼精疲労による症状を改善させるはたらきがあります。

スポンサーリンク

3.サンコバ点眼液にはどのような作用があるのか

ではサンコバは具体的にどのような機序で眼精疲労を改善させているのでしょうか。

サンコバの主成分はシアノコバラミンと呼ばれるビタミンB12の一種になります。このシアノコバラミンが眼精疲労を改善させるはたらきがあります。

具体的には、眼の組織呼吸を活性化され、毛様体筋の収縮に必要なエネルギーを増やすことによって眼精疲労を改善させると考えられています。

サンコバ(ビタミンB12)を点眼すると、眼における酸素消費量が増加する事が確認されています。これはどういう事かというと、眼の組織の「組織呼吸」が活性化されたという事です。

組織呼吸は「細胞呼吸」「内呼吸」とも呼ばれますが、酸素を取り込み、それを二酸化炭素と水に分解することで、酸素からエネルギー(ATP)を取り出す作業の事です。

つまり、眼の酸素消費量が増えたということは、その部位のエネルギー源(ATP)が増えたという事です。ATPは筋収縮を行う際のエネルギーにもなりますので、眼のATPが増えれば、疲弊した毛様体筋も再び収縮しやすくなります。

4.サンコバ点眼液の副作用

サンコバ点眼液にはどんな副作用があるのでしょうか。

サンコバ点眼液は、その主成分がビタミンB12というビタミンであり、副作用はほとんどありません。

時折、体質的に合わない方には、

・眼のかゆみ
・眼痛
・刺激

などが生じることがありますが、いずれも重篤となる事は稀で、使用を中止すれば自然と改善します。

スポンサーリンク

5.サンコバ点眼液の用法・用量と剤形

サンコバ点眼液は次の剤型が発売されています。

サンコバ点眼液(シアノコバラミン)0.02%  5ml

の1剤型のみが発売されています。

サンコバ点眼液の使い方は、

通常、1回1~2滴を1日3~5回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

と書かれています。

お薬は基本的には医師が指示した用法通りに使用していただきたいのですが、サンコバに関してはそこまで厳密に投与する必要はありません(とはいっても医薬品ですので、一応主治医に使用法を確認してください)。

6.サンコバ点眼液が向いている人は?

以上から考えて、サンコバ点眼液が向いている人はどんな人なのかを考えてみましょう。

サンコバ点眼液の特徴をおさらいすると、

・目のピント調節を改善させる事で眼精疲労や疲れ目に効果がある
・効果は弱く、穏やかな効き
・副作用はほとんどない

などがありました。

サンコバは穏やかに効き、副作用もほとんどないため、眼精疲労の全般に使えるお薬です。

しかし、眼精疲労のほとんどは、眼を無理して酷使している事が原因であり、サンコバによって改善させるのはその場しのぎの対症療法にしかすぎません。

眼精疲労の治療は、サンコバだけに頼るのではなく、生活習慣の改善を行うことが一番大切です。

例えば、睡眠不足であるのであればまずはそこを治すべきでしょう。

長時間のパソコン作業やスマートフォン使用があるのであれば、定期的に休憩を入れたり、作業時間を短くしたりする工夫も必要になります。

7.サンコバ点眼液の薬価

サンコバ点眼液の薬価はどれくらいなのでしょうか。

薬価は2年に1回改訂されますが、2015年5月の薬価基準収載では次のように薬価が設定されています。

サンコバ点眼液(シアノコバラミン)0.02%  5ml 92.0円

(2015年7月現在)

なお薬価の改訂は定期的に行われているため、サンコバ点眼液の薬価も今後、変更される可能性がありますことをご了承下さい。最新の薬価は、厚生労働省のサイトや製薬会社のサイトにてご確認下さい。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
こちらの記事も是非ご覧下さい