ユリーフ2mg・ユリーフ4mgの使い方と薬価の違い

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ユリーフ(一般名:シロドシン)は2009年から発売されているお薬で、前立腺肥大症の治療薬です。

前立腺肥大症では前立腺によって尿道が圧迫されるため、尿がでにくくなりますが、ユリーフは尿道を広げる作用を持つため、前立腺肥大症で生じる排尿障害を改善させてくれます。

ユリーフは剤型として、2mgの錠剤と4mgの錠剤の2種類があります。

これら2つの剤型はどのように使い分けていけばいいのでしょうか。ここではユリーフ2mg錠とユリーフ4mg錠の使い分けについて説明させて頂きます。

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1.ユリーフの用法・用量

ユリーフは前立腺肥大症に伴う排尿障害に対して用いられるお薬です。

前立腺肥大症とは、前立腺が大きくなってしまう疾患です。

前立腺は膀胱の下部にある臓器で、尿道を囲むように位置しています。前立腺が肥大すると中を通っている尿道が押しつぶされてしまうため、尿が出にくくなってしまいます。これを「排尿障害」と言います。

ユリーフは尿道を広げる作用を持つお薬で、これによって前立腺肥大によって生じた尿道の圧迫を改善させ、尿を出しやすくします。

ユリーフの基本的な使い方としては、

通常成人には1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

と添付文書にて決められています。

基本的には1回4mgを服用し、それを朝食後・夕食後の1日2回服用します。そのため基本的に使われるのは「ユリーフ錠4mg」になります。

ただし適宜増減する事が認められているため、ユリーフの量を増やしたり減らしたりする場合は、ユリーフ錠2mgも使われる事があります。

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2.ユリーフ4mgを使うのはこんな時

ユリーフ4mgは、標準的な治療が行われる際に用いられる剤型です。

前立腺肥大症によって排尿障害(尿がでにくい状態)が生じており、医師が「ユリーフの投与が有効であろう」と判断した場合、特別な事情がなければ4mgを1日2回で処方するのが一般的です。

この場合は4mg錠が、1日2回の朝食後と夕食後に処方されます。

3.ユリーフ2mgを使うのはこんな時

一方でユリーフ2mgは、標準的な用法・用量に従えば出番はない剤型になります。

ではこの剤型はどのようなケースで用いられるのでしょうか。

Ⅰ.ユリーフ4mg錠では副作用が出てしまう場合

ユリーフは基本的には1回4mgを1日2回投与し、1日合計量は8mgになります。

ユリーフは用量依存的に効果を発揮するお薬である事が報告されています。これは「量が多ければ多いほど効果は高まる」「量が少なければ少ないほど効果は弱まる」という事です。

用量依存的なのは作用だけではありません。副作用も用量依存的にその程度・頻度が変わってきます。

ユリーフを1回4mg服用して作用は十分得られるものの、副作用が強く出過ぎるような場合、1回2mgに減量する事があります。

ユリーフで認められる代表的な副作用としては、

  • 射精障害(逆行性射精)
  • 口渇
  • 下痢、軟便
  • めまい、立ちくらみ、ふらつき

などがあります。これらの副作用がつらい場合は減量を検討します。また服用を始める際に、副作用が出るのが心配だという場合も、1回量2mgから慎重に開始する事もあります。

ただし2mgは4mgよりも排尿障害を改善させる力は弱いため、減量すれば副作用が軽減するだけでなく、作用も低下してしまう点には注意しなければいけません。

Ⅱ.ユリーフが慎重投与となっている方

ユリーフは次のような患者さんには「慎重投与」となっています。

【慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)】

  • 起立性低血圧のある患者
  • 肝機能障害のある患者
  • 腎機能障害のある患者
  • ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用している患者

これらに該当する方は、ユリーフを服用できないわけではありませんが、ユリーフの副作用が特に認められやすい傾向があるため「慎重に投与してください」という位置付けになっています。

ユリーフはα遮断作用という作用を持ち、これは血圧を下げてしまう作用にもなります。そのため元々起立性低血圧がある方に使用すると更に血圧を下げてしまい、失神や意識消失を引き起こしやすくなるため、慎重に投与する必要があります。

また肝機能障害や腎機能障害がある方がユリーフを服用すると、ユリーフの血中濃度が過度に高まってしまう事があります。お薬は肝臓で分解され腎臓から排出されるため、これらの臓器の機能が低下しているとお薬の成分が体内に蓄積されやすくなるためです。

このような場合は、通常量の1回4mgの1日2回投与だと特に副作用が生じやすいため、少量で投与する事が望まれ、2mg錠が用いられる事が多くなります。

最後の項目については次項で説明します。

Ⅲ.ユリーフの作用を強めるお薬を併用している方

お薬によっては、ユリーフの効果を強めてしまうものがあります。

そのようなお薬を併用している場合は、その分ユリーフの量を減らさないと、ユリーフが効きすぎてしまいやすくなります。

ユリーフは「CYP3A4」という酵素によって代謝されるため、CYP3A4の作用をブロックするお薬を併用していると、ユリーフが分解されにくくなります。

つまりCYP3A4阻害作用を持つお薬を併用する場合は、ユリーフが体内に蓄積されやすくなり、その分ユリーフの服用量を減らした方がいい事があります。

具体的にCYP3A4をブロックするお薬としては、

  • アゾール系抗真菌薬(フロリード、イトリゾール、ニゾラール、アトラントなど)
  • ホスホジエステラーゼ5阻害薬(バイアグラ、レビドラなど)

などがあります。

また、

  • 降圧剤(血圧を下げるお薬)

も、ユリーフと併用する事で血圧を過度に下げてしまう可能性があるため、降圧剤を減量するか、ユリーフの減量を検討する必要があります。

Ⅳ.もう少し作用を強めたい方

ユリーフの作用には用量依存性があるため、1回4mgを1日2回投与(1日合計量8mg)で効果が不十分である場合は、より増量する事で作用を強める事ができます。

例えば、

  • 1回6mgを1日2回投与(1日合計量12mg)
  • 1回8mgを1日2回投与(1日合計量16mg)

といった量が用いられる事もあります。

1回8mgの場合はユリーフ4mgを2錠になりますので、2mg錠の出番はありませんが、1回6mgの場合はユリーフ2mg錠・4mg錠を1錠ずつになりますので、ユリーフ2mg錠が役立ちます。

ただし量を増やせば作用も強まりますが、副作用も生じやすくなりますので主治医とよく相談して服用量は決めるようにしましょう。

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4.ユリーフ2mgより4mgの方がお得?

ユリーフ2mgを2つ服用すれば、薬理的にはユリーフ4mgと同等になります。

しかし金額面(薬価)でみると、実はユリーフ2mgよりもユリーフ4mgの方が多少ですがお得です。

ユリーフ2mg錠 38.7円
ユリーフ4mg錠 75.5円

ユリーフ2mgは2錠で77.4円であり、ユリーフ4mg錠よりも少し高いのです。

わずかな差ではありますが、4mgを使いたい時に2mg錠を2錠服用するメリットは金銭的にも特にありません。そのため、基本的にはユリーフは4mg錠が使われ、2mgは前項のような特別のケースでのみ使われる剤型になります。

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